氷河期を乗り越えた『現代の生きた化石植物』ー杜仲葉ー

ブログ「氷河期を乗り越えた『現代の生きた化石植物』ー杜仲葉ー」

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マスターティーウエリスト 林素真子の
いきいきティーblog

2025.09.18

氷河期を乗り越えた『現代の生きた化石植物』ー杜仲葉ー

健康で元気な生活を送る
                          恐竜時代末期の6千万年前から6百万年前に地球上で最も繁殖していたのが杜仲
当時は世界中で多種多様な杜仲が育っていあたそうです。
恐竜も絶滅した氷河期に、杜仲の木も大打撃を受けました。
それでも、1種類だけ残ったのが現在の杜仲
古代から姿を変えていない植物と言われ、『現代の生きた化石植物』になりました
中国で生き残り、その樹皮は五大漢薬の1つとして、現在日本薬局方にも掲載されています

杜仲の原産国は中国

中国の薬学書『本草綱目』にも掲載

【本草綱目】は明代の万暦帝時代、本草学者の李時珍1578年までに原稿を完成させ、その後推敲を重ねて最終的には1596年に刊行されました。薬草を分類集成した薬学百科全書でありますが、薬草以外の植物百科としても貴重な情報を伝えています。『農政全書』、『崇禎暦書』などとともに、代の高い学問水準を示しています。 『本草綱目』は全部で52巻、字数は190万字、収められている薬物は1800余種、収められている処方箋は1万余、挿絵は1000余幅に及んでいます。

「樹皮」を医食同源の食品として利用!!

杜仲の樹皮に含まれるリグナン成分は、抗ストレス、更年期障害、血圧降下、滋養強壮に有用であることが現代の医学でも証明されており、 日本でも樹皮は医薬品に指定されています。 また、杜仲の樹皮は、五大漢薬*の1つとして古くから降圧、利尿、強壮、鎮痛のために使われてきました。

なぜ、杜仲の葉っぱに注目したの!?

杜仲は20メートルにもなる高木です
成長するまでにかなりの時間がかかります。
また、医薬品である樹皮は1度収穫すると、再生するまでに6~7年かかってしまうそうです。
樹皮を取ると杜仲は痛み、枯れてしまうこともあるそうです。
そこで、毎年ハラハラ落ちる葉っぱを見て、
「これをお茶にしたらどうだろうか・・・」
”ピン”と来たのが日本人
葉っぱを調べたところ、樹皮と変わらぬ成分が存在していました。
それからは、何時が一番有効成分が多いかを調べ、6月から8月の間に収穫をするようにしました。
葉にはグッタぺルカという成分があり、ネバネバしているため、虫が来ません。
無農薬で綺麗に育つ葉っぱなのです

杜仲葉配糖体『ゲニポシド酸』がすごい!!

杜仲葉の体にいい成分のご紹介  

ゲニポシド酸

ゲニポシド酸は杜仲葉配糖体の一種であり、杜仲の葉やクチナシの果実に多く含まれています。
体内では、血管内皮細胞に働きかけ、血流を改善する血管拡張物質の分泌を促したり、副交感神経を刺激してリラックス効果を高めたりすることで、血圧の低下をサポートします。 下記の効果が期待できるます
  • 高血圧の緩和 高めの血圧を下げる機能や、血圧が高めの方の血管のしなやかさを維持する機能が報告されています。
  • 生活習慣病の改善 : 肥満予防や内臓脂肪の蓄積抑制、血中脂肪や高コレステロールの軽減に効果があるとされています。
  • ストレス軽減 : 副交感神経を刺激し、精神的なリラックスやストレスの軽減を促すことが期待できます。
  • 血糖値のサポート :  膵臓に働きかけ、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌を促進すると考えられています

アスペルロシド

杜仲の葉に含まれる成分で、内臓脂肪を減らす作用があるとされ、基礎代謝を高めて脂肪の燃焼を促進します小腸で胆汁酸の分泌を促すことで脂肪の代謝スイッチをオンにし、肝臓、筋肉、褐色脂肪細胞での脂肪燃焼を活性化させます。メタボリックシンドロームの予防や、年齢による体脂肪の気になる方におすすめです。 下記の効果が期待できるます
  • 胆汁酸の分泌を促進するアスペルロシドは小腸に働きかけ、胆汁酸の分泌を増やします。
  • 脂肪の代謝を活性化する分泌された胆汁酸は肝臓、筋肉、褐色脂肪細胞に作用し、これらの細胞での脂肪の代謝を活発にするスイッチをオンにします。
  • 基礎代謝を高める脂肪の代謝が活発になることで、基礎代謝量が増加します。
  • 内臓脂肪を減少させる基礎代謝の向上と脂肪燃焼の促進により、内臓脂肪が減少し、体脂肪の改善につながります。
  • 抗肥満作用体脂肪の減少、体重およびBMI値の改善が期待できます。
  • メタボリックシンドロームの予防脂肪細胞から分泌されるホルモンのバランスを正常な状態に引き戻すことで、メタボリックシンドロームの予防に貢献します。
  • 基礎代謝増強基礎代謝の向上を促すため、年齢による体脂肪の増加が気になる方にもおすすめです。

イリドイド

イリドイドには、抗炎症、抗酸化・抗糖化、利胆作用、心臓血管系への作用、免疫調節作用、脂肪燃焼促進効果など、多岐にわたる生理活性が報告されています。ノニや杜仲葉などの植物に含まれ、体内での働きや、抗老化、糖尿病予防、肥満改善などへの応用が期待されています。
下記の効果が期待できるます
  • 抗炎症・抗酸化作用
    • 体内の炎症を抑える効果があり、アレルギー症状の軽減や、 アルツハイマー病の予防にも期待されます。
    • 活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぐ効果も報告されています。
  • 抗糖化作用
    • 体内の老化現象である糖化反応を抑制する効果が確認されています
    • 糖尿病の合併症の予防にも繋がる可能性があり、AGEs(終末糖化産物)の生成を抑えることが研究されています。
  • 利胆作用 : 肝臓での胆汁の生成と排出を促進し、解毒作用を高める効果が期待されます。
  • 心臓血管系への作用 : 血管を拡張させ、血圧を下げる働きや、血管の健康維持をサポートする効果が報告されています。
  • 免疫調節作用 : 免疫機能の調整を助け、感染症から体を守る働きがあります。
  • 脂肪燃焼促進効果 : 脂肪の燃焼を促進し、エネルギー消費を高めることで、痩せやすい体質へ導く効果が報告されています。

生活習慣病の方に是非!!!!

中国では『仙薬』と呼ばれるほど昔から健康茶として親しまれてきました。
杜仲に豊富に含まれている成分で、身体を健康に保つことができるのです。中国では、高血圧症・動脈硬化症の患者様に利用されてきました。
さて、日本では、薬局方に収載されているのは樹皮のみです。
同じ成分を多く含む葉っぱは医薬品ではなく食品になります。
「少し、今日は食べ過ぎてしまった」
「最近、脂っぽいものが多い・・・」
「飲み過ぎで、お腹周りが気なる・・・」
なんて思っている方
お茶に混ぜて飲んでみてはいかがでしょうか?
1ヶ月後体調が変わっているかもしれません

飲みすぎ、食べ過ぎは「いかんゾ~」

和漢喫茶咲良では「杜仲葉」入りのハーブブレンドティー“いかんゾー”と“ようかい寝肥(ネフトリ)”を販売しています。 いかんゾーは肝臓を助けるリコリスと腎臓を助けるストロベリーリーフとのブレンドです。 アルコールや高カロリーで疲れてしまった肝臓や腎臓をケアしながら健康を維持していくときに飲みたいですね  
ようかい寝肥(ネフトリ)はゴロゴロして太った妖怪が居たそうです。その妖怪の脂肪が溶解したら・・・と思い名付けました。脂肪は冷え性の大敵です。ジンジャーと黒豆で体を温め、ペパーミントでやる気を起こすようなブレンドにしました。緑茶にそのまま杜仲葉を混ぜてもよいのですが、一味違うハーブブレンドをお試しください