まるで魔法!?3色に変化する「マロウブルー」

ブログ「まるで魔法!?3色に変化する「マロウブルー」」

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マスターティーウエリスト 林素真子の
いきいきティーblog

2025.09.03

まるで魔法!?3色に変化する「マロウブルー」

フランスでは「夜明けのハーブティー」という名で親しまれている「マロウブルー」。サファイヤのような透きとおる青、アメジストのような紫、そしてピンクダイヤモンドのような桜色です。どれもすてなスイショク(水色)で、ずーと見ていたい。と思うのですが、この色は長くは持たないのです。だからこそ、その鮮明な色は脳裏に焼きつくのですね、

マロウブルーって何?

日本では「うすべにあおい」と呼ばれているハーブの一種で、最近ではガーデニングでも人気の品種です。フランスやローマでは古くより食用や薬用として栽培されていました。モナコの王妃グレース・ケリーも生涯愛してやまなかったハーブティーです。深い青色から鮮やかな赤色に変わっていく様が夜明けに似ていることから「夜明けのハーブティー」と呼ばれています。

色の変化はアントシアニンのお陰

理科の実験でリトマス試験紙を使ったことがありますか?リトマス試験紙はその水溶液が酸性かアルカリ性を判断する試験紙です。 子供の頃、リトマス試験紙の色の変化を覚えるのに、ヒトの肌の色を想定し、青⇒赤は賛成(酸性) 赤⇒青そんなのあるか~!(アルカリ性)と覚えたことを思い出しました。 アントシアニンはpHによって構造が変わり、吸収する光の波長が変わることでスイショク(水色)が変化するんです。ですから、レモンを入れるとピンクに変化し、蜂蜜を入れると紫に変化するんです。毎年、子供の夏休み理科実験で選ばれる題材の一つでもあるんです。

マロウブルーの成分は

≪アントシアニン≫
アントシアニンはブルーベリーに多く含まれ、眼に良いと広く知られています。それは、光によって分解された眼の網膜にあるロドプシンの再合成をアントシアニンが助けるからです。ロドプシンに光が当たると、眼から脳に信号が送られて、『目が見える』と、認識します。目を酷使するとロドプシンの再合成が間に合わず眼が疲れてしまうのです。だからアントシアニンは眼精疲労を回復し、視力を改善する働きがあるとされています。
また、アントシアニンには抗酸化作用があります。抗酸化作用で有名なビタミンCより体内で安定した効果を示します。その他の作用として、コラーゲンの安定化や抗炎症作用・血圧上昇抑制作用が期待されています。
≪ペクチン≫
フルーツに多く含まれているペクチンは、初めは不溶性ですが、フルーツが熟していくにつれ、水溶性の食物繊維に変わっていきます。 水溶性食物繊維のペクチンは、腸内で消化物やコレステロールなどを包み込み、腸内の毒素を体外に排泄させやすくする働きがあります。
整腸作用があり、下痢や便秘の改善・解消に効果がある。

さらにペクチンは、腸内の善玉菌を増やして、悪玉菌の活動を抑える働きをしてくれます。 ≪タンニン≫ タンニンはポリフェノールの一種です。お茶や柿の渋みはこのタンニンの影響です。なぜ、渋みを感じるか?というとタンニンの収斂作用によるものです。タンニンの収れん作用は粘膜からの分泌を抑える働きがあるので、内服することによって止瀉作用や整腸作用があらわれる。このためタンニンを含む植物には薬用植物として用いられるものが多い。

マロウブルーの期待できる効果

炎症を抑える

この効果は、ペクチンとタンニンによるものです。ペクチンは水溶性食物繊維で粘液質と呼ばれる性質を持ち、口から腸にかけての消化器を保護することで炎症を抑えます。また、タンニンの収斂作用で粘膜を保護します。これにより、咳や気管支炎、花粉症による粘膜の炎症、胃炎腸炎の症状緩和に期待できます。 特に、タバコの吸いすぎによる呼吸器系の症状には抜群の効果があると言われています。 喫煙時にマロウブルーを一杯飲みませんか? 肌の炎症を抑えるのには飲むのではなくコットンにしみこませ炎症部位に当てることがお勧めです。 私は高校時代水泳部でした。部活の合宿で一日泳ぐと日焼けして顔が痛いということがよくありました。その当時小麦色の肌に憧れていたので日焼け止めを塗ることは思いも尽きませんでした。だから痛い肌にレモンの輪切りを顔に乗せて安静にしたものです。マロウブルーのことをその当時知っていれば、もっときれいな肌をしていたかも知れませんね    

マロウブルーティーと相性のよいハーブ

腸の健康を整える

ローズマリーやカモミール・レモングラスがいいでしょう。マロウブルーは癖のないフローラルな香りなので、レモングラスのシトラスからリンゴのフルーティーな香りのグラデーションを楽しみながらリラックスすることにより、腸の状態も整っていきます。

喉が痛くイガイガしたり、咳き込んだりしたとき

エルダーフラワーとマリーゴールドがいいでしょう。寒い季節はそれにジンジャーを足すのもよいですよ。 粘液質の多いマリーゴールドを追加することで、喉のイガイガは直ぐに解消です。また、風邪の初期症状にヨーロッパで古くから用いられているエルダーフラワーによってその他の鼻水や熱っぽさが解消できるでしょう

妊婦さん・授乳婦さんに

身体にとって負担があるわけではありませんが、採り過ぎはお勧めしません。たまに飲む程度で食品として楽しんでください。